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2月, 2020の投稿を表示しています

悲しみの使い道 ーWEB CM「j-coin投げ銭ミュージシャン編」挿入曲ー

深い暗い悲しみに 使い道があればいいのに 迂回したいぐらい同じ 繰り返しの帰り道 太陽が逃げたら 悲しみが 集まってきた 信頼 裏切りの直列繋ぎ 同じものにしないように 期待したい わたしの人生 思い通りにならない 何で? 夜を照らす街灯が 希望のように光っていた 今日は涙を流してもいいさ 明日はきっと笑顔になれる 今日の涙は優しさの番い 明日はもっとやさしくなれる 東から新しい太陽 悲しみは必ず終わる どうしようもない誰のせいでもない どこにもいかないわたしだけの悲しみ 今日は涙をたくさん流そう 明日は笑顔でいられるよう 新しい太陽が世界中の悲しみを 溶かして馴染ませて優しく包み込む

体温

疲れたな 疲れたな もう一歩も歩けない 辛いことは立て続け ここぞばかりにやってくる 疲れたな 疲れたな 世界のため息が集まって 雪になって降ってくる 温もりの争奪戦みたいだ 雪だるまがほっこり佇む 氷点下の温もりが見える 体温を確かめたくなって 素手で触ってみた 溶かせる 包み込める 範囲には限界がある 引き換えに失う体温 命の綱引きみたいだ どんな弔辞を読み上げられたいかで人生は変わる 溶ける意識の果てに誰の声が聞こえるのか 愛、金、夢、溶けないものはあるのだろうか 手を握ってほしい 温かい手の中で溶けたい 体温がなくなる日には 温もりを渡せるように 雪を弔うように掬った かじかんだ手は生きている

水曜日

夕飯と君と水曜日のダウンタウン 笑いと酒と二つの体温 同じところで同じように笑う 君と僕の境界線はもうあやふやで すべで自分事のよう ラブソングでは言えない ラブソングでは言えない 愛してるとか大好きだとか 華奢な肩をずっと抱いていたいとか わざわざ言わんでも 大気中に漂っているんとちゃう?ちゃいますか? ラブソングでは言えない ラブソングでは言えない 愛してるは歌にしないで 愛してるは地声で言わないと 笑いある日々 水曜日のダウンタウン見てなんでやねん

落ち葉

落ちるのが定め 枯れるのが定め 落ち葉は命の先生 ミミズ わらじむし ダニ トビムシ 分解者によって無機物に 厳しい冬を乗り切るために 落ち葉の布団乾燥を阻止 春のために葉を落とす 地中に多くの恵みもたらす 自然の偉大な循環システム 腐葉土は死が産む生の恩寵 落ちるのが定め 枯れるのが定め 落ち葉は命の先生 落ち葉はついに完成した社会主義 すべては 国家の 骨格のために 輪廻転生 年輪はサマリー つまり 生まず死なずの完全体 資本主義は木より高いビルを生んだ それは勝ち負けがただ 勝ち負けた結果 紅葉せず白黒をつけた 人間は空に 近づいた そこは落ち葉も届かない空虚かもしれない 悔しさと虚しさを敷き詰めた硬い 高慢と反省の土壌を糧に どうか優しい葉をつけるように 落ちるのが定め 枯れるのが定め 落ち葉は命の先生 実を花を 必ず咲かす 等しく 枯れるならなおさら

すすきゴールデン

長月 上着を一枚羽織る セミはコオロギに声を預けた セプテンバー ツンとした風 団子と秋を食べる すすきはゴールデン 夕日と戯れて 希望を可視化した すすきのゴールデン 命みたいだ もうすぐ夜が起きる 秋 目覚めた夜長 布団をはぎ 顔を洗う悲しみ達 秋 こおろぎが語る 斜め上の高尚な哲学 すすきはゴールデン 夕日を食べた 悲しみの墓場みたいだ すすきのゴールデン 命の祈り もうすぐ月がのぼる 秋 サツマイモがほくほく幸せの味 秋 こおろぎが歌う 奇想天外なラブソング 秋 目覚めた夜長 布団をはぎ 顔を洗う悲しみ達 秋 こおろぎが語る 斜め上の高尚な哲学

あじさい

あじさいが雨を抱きしめて傘を持たせるそれぞれの人生に あじさいが幸せ色して 雨を喜びに泥濘を愛に あじさいが雨を彩り 傘の中に新しい世界を作った 折りたたみの傘にねじ込む二人の人生 息を合わせる二人三脚 収まりの悪いぐらいがちょうどいい 右肩左肩少しずつ濡れよう 特別の代わりに格別の当たり前を あじさいが咲かせた傘の花は 水やりが大変で手のかかる花 すぐには咲かないし 一人でも咲かないし 雑草もニョキニョキ生えてくる 一本の道を並んで歩いていく 息を合わせる二人三脚 全てから守られてる そんな人生なんてない 右肩左肩少しずつ濡れよう 右肩左肩少しずつ濡れても 大事に大切に花を咲かせよう 右肩左肩少しずつ濡れよう