スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

2020の投稿を表示しています

決意表明

  晴れた空に苛ついた 悲しみの背比べをしたがった ホームに滑り込む電車 終点折り返し始発になった 重なるアナウンス聞き分けても 幸せはどこにもなかった 悩みも苦しみも 人と人が生み出す四則演算 誰にも届かないように マスクの中で決意表明 自分の道を歩くため 自分の言葉と生きていく 吐き捨てて終わらせる 責任が世界に飛沫する 言った言わないでとぼけて 罪と一緒に捨てられる マスクのよう 晴れた空に苛ついた 悲しみの背比べをしたがった 汚れも痛みも 最前線 受け止める 使い捨てのマスクが 悲しい世界から守ってくれる 誰にも届かないように マスクの中で決意表明 自分を裏切らないように 自分の言葉と生きていく

言葉の多い人生

言葉の多い人生が 今日を語る 語り始める キーボードがカタカタと 無音を裂く 空白を埋める 余白には相槌を 埋め立てた 心ない陸 思考の海 流すコンクリート 固まるまで、苦しむまで ないものねだり  隣の芝は青い くるしまぎれ 反面教師になれ 漏れないように こぼれないように 口を塞ぎ 空白を殺した 言葉にかける言葉が 散らかった文字が 行き場を無くす 思うことを思うこと 気持ちの気持ちと 折り合いをつける 言葉の多い人生が  今日を語る 語り始める  大音量で無音が行間をつめる 塗り潰していく 安定したルーティンワーク いつもの不安が正しく襲う 言葉にかける言葉が 散らかった文字が 行き場を無くす 思うことを思うこと 気持ちの気持ちと 折り合いをつける 考えないを考えない 無心になって 無心を探す 言葉の多い人生が 心を漁り 言葉を洗う

水平線の曖昧

海が見たくなったので スーツケースにわくわくを詰め込んで レンタカー知らない場所へ ウインカー   裏打ちのリズム 知らないを知るために向かう それはまるで人生のよう 脱ぎ着しやすい秋の装い お腹壊さないないないように B メロのような道に出会う もうすぐ 海沿いに辿りつく 遠くで風車が戦いでる くねくねの坂を くだるくだるくだる くだる 海と風がじゃれあって 波と砂浜が遊んでる 地球の呼吸と 重なるように息をしてみる 水平線の曖昧   ゆらぎ続ける正解 見えるけど触れない   それぐらいがちょうどいい 心のサーファーは波がなく ぼーっとする 動詞も動けない世界  音もしない きっと幸せに 輪郭はない 海を見たくなって 見たら帰りたくなって わがままな心のままでいたい 寄せては返す どんぶらこ 水平線の曖昧   ゆらぎ続けろ正解 掬ってこぼれて それぐらいがちょうどいい

よいすいみん

いい子だ お眠りなさい きょうをまぶたのうらにかたづけて いい子だ お眠りなさい 頭を撫でてくれる人はいなくとも いい子だ お眠りなさい とろんとする まぶたに敗北をしよう お疲れ様  まどろむ世界 強張る肩  むくんだ足 お疲れ様 わたしのからだ 終点ふとんがすべてを許すよ まぶたがまいにちを こころに 片付けていくよ ゆらりとゆれる どうしようもないゆらめきと 覚えのない疲れが 夢にさそわれ  夢にあそばれるよ いい子だ お眠りなさい きょうもたくさんがんばりました いい子だ お眠りなさい まぶたのなかにやさしいこどく いい子だ お眠りなさい 大切は全部 まぶたのなかに きのうときょうのまんなか あしたときょうのさかいめ おやすみなさい さようなら          タイムマシーン まぶたに乗って 一方通行の時間も逆走して 会えない人にも 夢であこがれ 夢にさとされて いい子だお眠りなさい お腹は冷やさないように いい子だお眠りなさい 大丈夫 大丈夫 いい子だ お眠りなさい おやすみなさい 良い夢が見れるように

幸福依存症

五月病と言うタイトルで曲を書く企画 トライアンドエラー 没が増える 五月病 なぜ書けないのかを考える ピンポイントすぎるからか なったことがないからか 五月病 と言うタイトルで曲を書く機会 それこそが五月病なのでは? ハッピーな病にずっと侵されているようだ ハッピーな病にずっと侵されていたいようだ ハッピーな病にずっと侵されているんだ ハッピーな病にずっと侵されていたいんだ 幸福依存症なんだ 五月病 と言うタイトルで曲を書く企画 トライアンドエラー 没が増える 五月病 なぜ書けないのかを考える ピンポイントすぎるからか なったことがないからか とは言えそれを ネタにして曲を書いた

嬉しいが、嬉しい

アラームのない朝は心許ない 腕のしびれで目が覚めて まぶたの孤独から抜け出した 隣で愛が息をしている パスタにしようか パンにしようか とりあえず歯を磨こうか テレビをつけようか音楽にしようか お伺いを立てる 立てまくる 愛すれば愛されるなんて幻想で 愛は気を抜けないものなのです しっかりきっちり抜け漏れなく 履行する愛 嬉しいが、嬉しいです ただそれが嬉しいです 嬉しいが、嬉しいです ただそのことが嬉しいです 愛すれば愛されるなんて幻想で 気を抜いていても うっかり愛してしまうのが愛なのです 愛なのです 悲しいが、悲しいです 何もできないとますます 悲しいが、悲しいので 少し分けてくれませんか 楽しいが、楽しいです 笑い声が笑いを生む 嬉しいが、嬉しいです ただそれが嬉しいです 嬉しいが、嬉しいです ただそのことが嬉しいです 嬉しいのです

不愛

不規則な毎日が不安定な安心と 不定形な幸福を俯瞰しながら象る 不完全な体と不健全な心で 不必要と不必要が不足しながら 不覚と不覚 交わり合い愛を紛失し 不惑と不惑 守り合うように貪り合いたい 不信と不信 呪いのような快楽を 不急と不急 焦らされ続ける人生を 愛と愛と愛と愛 熱くなった体温が 不愛と不愛と不愛と不愛 うねりながら 中に入ってくる 無愛想な態度で 無骨な指先が 無我夢中で踊る 裸体の上 不覚と不覚 交わり合い 愛を紛失して 不惑と不惑 守り合うように 貪り合いたい 不信と不信 呪いのような快楽を 不急と不急 焦らされ続ける人生を 愛と愛と愛と愛 深入りする愛の監獄 無愛と無愛と無愛と無愛 締めつけられてもう 愛と愛と愛と愛 熱くなった体温が 不愛と不愛と不愛と不愛 奥の方で混ざって溶けていく

春が死ぬ

 春はあけぼのやうやう白く なりゆく高層ビルの空 険しい顔した春の電車 年度末の繁忙 気温は穏やか じっくりコトコト煮込んだ人生は 尖った言葉で試される 柔らかさ 冬の顔した夜の風が 心の粗熱を冷ました 寒暖差激しい春のうねりに 脱ぎ着しやすい感情を羽織った 美しく見える 悲しくも見える 一年に一度の青と桜色 春が咲く 春が散る 春が舞う 春が死ぬ 幸せに見える 不幸にも見える どうにでも見える桜を どう見るか 春が咲く 春が散る 春が舞う 春が死ぬ 感情の化粧を取り外す 感動の助長を切り離す 心模様替えの支度 感情の衣装を脱ぎ捨てる 感情の一切を食べ尽くす 心の衣替えをする

にーにーよん

F12  名前をつけて保存する今日に どんなタイトルをつけたらいいんやろう 都会と私 三年目 この街を愛している 雨宿りをするように 今日も優しい屋根に守られてる ひょんなことから CM デビュー でもだから?って顔で運命がこっちを見ている 方向を正す 出る杭は打たれる 元に戻る 傷は治る 慣性の法則 日常の支配力 縮めたバネ戻ろうとしてる 飛び跳ねたバネ戻ろうとしてる 運命の弾性力 人生 2 回目のワンマン来てくれた今日のお客さん 両目が今日のステージを照らしてくれる 自分の中の自分と向き合えるような 優しい一人ぼっちになれますように 歌がどうか祈りになって 歌がどうかお守りになって 無病息災 家内安全でありますように 歌がどうか祈りになって 歌がどうかお守りになって あなたの日々を包み込めますように 今日も来てくれて聞いてくれて 信じてくれて頷いてくれて 見つけてくれて声をかけてくれて 認めてくれて許してくれて ありがとうございます

悲しみの使い道 ーWEB CM「j-coin投げ銭ミュージシャン編」挿入曲ー

深い暗い悲しみに 使い道があればいいのに 迂回したいぐらい同じ 繰り返しの帰り道 太陽が逃げたら 悲しみが 集まってきた 信頼 裏切りの直列繋ぎ 同じものにしないように 期待したい わたしの人生 思い通りにならない 何で? 夜を照らす街灯が 希望のように光っていた 今日は涙を流してもいいさ 明日はきっと笑顔になれる 今日の涙は優しさの番い 明日はもっとやさしくなれる 東から新しい太陽 悲しみは必ず終わる どうしようもない誰のせいでもない どこにもいかないわたしだけの悲しみ 今日は涙をたくさん流そう 明日は笑顔でいられるよう 新しい太陽が世界中の悲しみを 溶かして馴染ませて優しく包み込む

体温

疲れたな 疲れたな もう一歩も歩けない 辛いことは立て続け ここぞばかりにやってくる 疲れたな 疲れたな 世界のため息が集まって 雪になって降ってくる 温もりの争奪戦みたいだ 雪だるまがほっこり佇む 氷点下の温もりが見える 体温を確かめたくなって 素手で触ってみた 溶かせる 包み込める 範囲には限界がある 引き換えに失う体温 命の綱引きみたいだ どんな弔辞を読み上げられたいかで人生は変わる 溶ける意識の果てに誰の声が聞こえるのか 愛、金、夢、溶けないものはあるのだろうか 手を握ってほしい 温かい手の中で溶けたい 体温がなくなる日には 温もりを渡せるように 雪を弔うように掬った かじかんだ手は生きている

水曜日

夕飯と君と水曜日のダウンタウン 笑いと酒と二つの体温 同じところで同じように笑う 君と僕の境界線はもうあやふやで すべで自分事のよう ラブソングでは言えない ラブソングでは言えない 愛してるとか大好きだとか 華奢な肩をずっと抱いていたいとか わざわざ言わんでも 大気中に漂っているんとちゃう?ちゃいますか? ラブソングでは言えない ラブソングでは言えない 愛してるは歌にしないで 愛してるは地声で言わないと 笑いある日々 水曜日のダウンタウン見てなんでやねん

落ち葉

落ちるのが定め 枯れるのが定め 落ち葉は命の先生 ミミズ わらじむし ダニ トビムシ 分解者によって無機物に 厳しい冬を乗り切るために 落ち葉の布団乾燥を阻止 春のために葉を落とす 地中に多くの恵みもたらす 自然の偉大な循環システム 腐葉土は死が産む生の恩寵 落ちるのが定め 枯れるのが定め 落ち葉は命の先生 落ち葉はついに完成した社会主義 すべては 国家の 骨格のために 輪廻転生 年輪はサマリー つまり 生まず死なずの完全体 資本主義は木より高いビルを生んだ それは勝ち負けがただ 勝ち負けた結果 紅葉せず白黒をつけた 人間は空に 近づいた そこは落ち葉も届かない空虚かもしれない 悔しさと虚しさを敷き詰めた硬い 高慢と反省の土壌を糧に どうか優しい葉をつけるように 落ちるのが定め 枯れるのが定め 落ち葉は命の先生 実を花を 必ず咲かす 等しく 枯れるならなおさら

すすきゴールデン

長月 上着を一枚羽織る セミはコオロギに声を預けた セプテンバー ツンとした風 団子と秋を食べる すすきはゴールデン 夕日と戯れて 希望を可視化した すすきのゴールデン 命みたいだ もうすぐ夜が起きる 秋 目覚めた夜長 布団をはぎ 顔を洗う悲しみ達 秋 こおろぎが語る 斜め上の高尚な哲学 すすきはゴールデン 夕日を食べた 悲しみの墓場みたいだ すすきのゴールデン 命の祈り もうすぐ月がのぼる 秋 サツマイモがほくほく幸せの味 秋 こおろぎが歌う 奇想天外なラブソング 秋 目覚めた夜長 布団をはぎ 顔を洗う悲しみ達 秋 こおろぎが語る 斜め上の高尚な哲学

あじさい

あじさいが雨を抱きしめて傘を持たせるそれぞれの人生に あじさいが幸せ色して 雨を喜びに泥濘を愛に あじさいが雨を彩り 傘の中に新しい世界を作った 折りたたみの傘にねじ込む二人の人生 息を合わせる二人三脚 収まりの悪いぐらいがちょうどいい 右肩左肩少しずつ濡れよう 特別の代わりに格別の当たり前を あじさいが咲かせた傘の花は 水やりが大変で手のかかる花 すぐには咲かないし 一人でも咲かないし 雑草もニョキニョキ生えてくる 一本の道を並んで歩いていく 息を合わせる二人三脚 全てから守られてる そんな人生なんてない 右肩左肩少しずつ濡れよう 右肩左肩少しずつ濡れても 大事に大切に花を咲かせよう 右肩左肩少しずつ濡れよう